やっと来ることが出来ました!
草間さんの真っ赤なオカッパのいで立ちは、誰もが知るところですが
作品を実際にしっかりと見たことは意外に無いんじゃないでしょうか。
ここでは、あなたがこの美術館を訪れたときに200%楽しめるように、草間さんの豆知識やこの美術館の概要をお伝えします。
少し草間さんについて事前情報を入れておくと、作品もより感じやすくなると思います。
東京メトロ東西線「早稲田駅」出口1から徒歩約7分
都営地下鉄大江戸線「牛込柳町駅」東口から徒歩6分
僕は車で行きました。
駐車場は無いので
いつも事前予約出来るakippaというアプリで駐車場を探しています。
漱石山房記念館横の民家がakippaと提携しているらしく、運良く駐車場を借りる事ができました。
1日1100円と破格で停められましたよ。
漱石山房記念館とセットで行くことをおすすします!
この美術館、現在はコロナの影響で予約制となっており、観覧時間90分の制限があります。
『時間制限あるんだー、ゆっくり観れないかなー』
と感じてましたが
展示数はさほど多くないので、美術館をじっくり時間をかけて回る僕でも、この制限時間は気にすることなく愉しめましたよ。
観覧料
一般 1,100円(税込)
小中高生 600円(税込)
完全予約制、休館日が多いのでHPのカレンダーで確認をしましょう。
【神秘と象徴の中間:草間彌生のモノクローム】
他の美術館と違い草間さんの美術館は、客層が若くてちょっとびっくり。
美術系のお洒落な若者達に囲まれて、がっつりと草間さんを堪能してきました!
バンクシーを観に行った時にも感じましたが、アートはファッションの一部なんだなぁと
もっと美術鑑賞がラフに身近に愉しめる場であって欲しい、生活の一部に溶け込んで欲しいと思う反面
観に来ている娘達の絵やアートの味わい方や振る舞いに、ちょっぴり寂しくも感じました。
僕だって、たいして草間さんの想いなんて分かってないかも知れないけども
「わかんねー、クスクスクス」
みたいな表面だけの鑑賞じゃなくてさー
インスタ映えする写真バシャパシャ撮りまくってないでさー
なんかもうちょい深い部分に触れようよー
感じようよー勿体ないってー
って
思ってしまいます。
そんな人ばかりでは決してないですけどね。
インスタレーションなど撮影可能な場所では、写真をとる娘達にだいぶ待たされますので覚悟です。
初めから知ってると
「まだかよ!」って
気分が荒れることもないですから
はいすみません(笑)
愚痴でしたね。
まぁ、人それぞれの絵の愉しみ方でいいです。
絵画やアートは自由ですから。
この美術館は5階建てのビルで1〜5階全てがギャラリースペースになっています。
登るときは階段で上がり、降りるときは赤い水玉のエレベーターで下ります。
トイレは1.2.3階にあり、エレベーター同様トイレの中でも草間さんのアートが愉しめますので是非入ってみましょう!
建物の建築美も、空間デザインも流石で、勉強になります。
【草間さんってどんな人なの?豆知識】
長野県松本生まれ
彫刻家・画家・小説家
京都市立芸術大学卒
紺綬褒章、文化勲章など
書ききれないほど数々の賞を貰っています。
種苗業を営む裕福な家に生まれました。
ですが母からの虐待
父もまたいい加減な男だったそうです。
そんな環境で育つ彼女は、統合失調症という病に侵されてしまいます。
毎日自殺したいと願っていたそうです。
そんな彼女を助けてくれたのが絵でした。
幼い頃から悩まされていた幻覚や幻聴から逃れるために、それらの幻覚・幻聴を絵にし始めたのです。
草間さんの作品は水玉模様やカボチャをモチーフにした作品で馴染みが深い。
その絵には彼女にしか見えない、彼女にしか書けない、襲いかかってくる幻覚や幻聴から自分を守るための、儀式のようなものだったんですね。
こんな背景があったのかと驚きました。
この背景を知って彼女の作品を見るといっそう考え深い見方が出来るのではないでしょうか。
その後、草間さんは美術学校へ進学しましたが、日本画壇に失望し実家に戻ります。
日本画壇と言えば、コネがないと入賞出来ないとか、お金を払って入賞させるとか。
あまり良い話が出てこない、古き悪しき団体のことですかね。
草間さんは実家で、毎日作品を作ることに没頭したそうです。
それからは日本で個展を数回開いて、いよいよ渡米することに。
裸の男女に水玉模様を描くという
「ハプニング」と言われる過激な路上パフォーマンスで脚光を浴びました。
これが芸術なんだろうかと、賛否を呼びましたが、草間さんは貫き通します。
そこには男女の差別や戦争を廃絶させたいという強い思いが込められていたからです。
彼女が一貫している信念
『人間愛』
『世界平和』
暫くして最愛のパートナーとの死に向き合うことになり、体調を崩し日本に帰国します。
お相手の方 、27歳年上のジョセフ・コーネルという方もアーティストだったそうです。
愛に対して、一途でとても誠実で正直な人なんですね。
結婚という形式は取っていませんでした。
こんな事からも、彼女には他人が作った価値観や概念は必要ない。
『自分の人生を生きろ!』って、呼びかけてくれている気がします。
2021年現在92歳だそうです。
『年齢なんてただの数字でしかない』
僕の大好きな言葉です。
草間さんの生き方を観てると、間違いないですね。
【まとめ】
アートは何でもありだな
岡本太郎にも重なる、芸術に対する熱量が半端ない彼女を大好きになりました。
最後は彌生ちゃん呼びしてましたから(笑)
展示作品が変わる度に訪れるだろうな。
そんな愉しいミュージアムで、あなたは何を感じるか試してみませんか。
きっと草間さんを大好きになると思います。
ではまた!
【補足】
めちゃくちゃ近くにある漱石山房記念館も、かなりおすすめです!
直筆の原稿(複写?)や執筆をしていた部屋も再現されています。
漱石の本は見放題ですし、小さなcafeや公園もありますよ。
徒歩数分で行けるので是非一度行ってみてください。
もう一度夏目漱石の本を読みたくなりました。
執筆していた机が小さくて、驚きますよ!
漱石山房記念館